人生で初めて演劇というものを観た”ぞの(@z02n05)”です
きっかけは、
- もともと芸術作品が好きだったこともあって、関心度が高かったから
- 友人の友人が出演する舞台が、家の近くで開催されるから
美術館や大きな劇団の舞台は観に行くことは多々あるのですが、こじんまりとした比較的小さめな舞台を観に行くことは初めて。
一体どんなものなのか?どう楽しめばいいのか?そもそも観ることにどんな効果があるのか?
そんな疑問を抱えながら会場へ足を運びましたが、会場を後にする頃には、僕のテンションは上がりすぎてちょっとおかしい状態になっていました。
もちろんいい意味ですよ。
心の底に眠っていた感情がグラグラと揺さぶられた感覚です。
言葉にするのが難しいのですが、そのことを捻り出してみたので、続きをご覧ください。
初めて演劇を観たきっかけ
僕が観た演劇というのは、「演り人博覧会」というものでした。
キッカケは、友人に「こんなのあるよ」と、教えてもらったからです。
もともと僕は、芸術作品を観るのが好きだったことと、その友人の友人が出演することから、「これは行かなきゃ」となりました。
会場が自宅から徒歩圏内だったことも、足を運びやすかった理由の1つです。
ただ、演劇を観るのは、人生で初めてと言っても過言ではありません。
美術館などの展示されている作品を観に行くことはよくあります。劇団四季、シルクドソレイユなど、有名な舞台へは、なんども行っています。
しかし、今回のような、規模が小さめな舞台というのは初めてでした。
友人から紹介されていなかったら、きっと行くことはなかったことでしょう。
ドス黒い何かが動いた
さて、舞台の内容については割愛しますが、そこで感じたことを言葉にしてみます。
とは言ってみたものの、この気持ちを文章にすることは、非常に難しい。
“心の底の方にある、黒くて重たい鉛の様なものが、大きな何かによって、グラグラと揺さぶられた感じ”
今の僕には、こう表現するのが精一杯です。
今回は2作観たのですが、どちらも取り扱っている題材は、家族のこと。その中でも、普段は目を向けないような、ドス黒い一面について。
夫婦関係の間に挟まれた子供のこと、大人へ成長して行く中での恋愛模様のこと。
観ていて、何度も何度も目を逸らしたくなりました。だけど、それができませんでした。
ほんの数メートル、数十センチ前で演じる役者さんが、それを許してくれませんでした。僕の視線を奪って行ってしまったようです。演劇の中へ取り込まれて行ったのです。
そして僕は、普段はあまり感じないようにしている、見ないようにしている、暗くて恐ろしくて寂しげな一面を感じざるを得ませんでした。
“これが実に快感だったのです”
「頭がおかしいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、僕にとっては、気持ちがいい状態でした。
もちろん普段見たくないものを、目の前で観ているわけですから、心はザワザワしっぱなしです。過去の嫌な記憶だって蘇ってきます。今すぐに舞台を中止してほしいとさえ願っていました。
それでもこの、感情を揺さぶられていることが、“自分自身に人間味”を感じたのです。
人間味を感じる喜び
芸術作品を観ることが好きだと言いましたが、実は最近は、あまり観に行けていませんでした。一人暮らしを始めたばかりで、バタバタしていたことが言い訳です。
なので今回、芸術作品を観るのは、久しぶりのこと。
それもあってでしょう。”自分自身に人間味”を感じたことで、芸術を観る意味を確信しました。
芸術作品は、心を惹き込んでくれる。感情を揺さぶってくれる。それによって、人間らしさを感じさせてくれる。だから観る。
人間味を感じることが、こんなにも喜ばしいことだなんて、演劇を観るまで気が付きませんでした。嫌なものを観ているはずなのに、どうしてこんなに嬉しい気持ちになっているのでしょうか。
僕の中の答えは、感情が揺さぶられたからです。感情が動くことこそ、人間の喜びなのだと実感しました。
だから僕は、芸術作品が好きなのです。また、観に行きます。